スナックelve 本店

バツイチ40代女の日記です

父、70歳になる

アイキャッチと関係のない駄文
とうとう父が70歳になってしまったのである。
人間、おそらく自分と身近な人の死というのは考えたくないことなのだと思うが、考えずにはいられない年齢でもある。
そして、ぽっくり逝ってくれればいいけど介護が必要になったら・・・といつも自分の都合で考えてしまうのだった。

お互い健康には気をつけましょう、と電話を切った。

私は若干機能不全な家庭で育った。父は毎日浴びるように酒を飲む人だったし、暴れたり暴言を吐いたりして、翌日には「覚えてない」とケロリとしている人であった。そして母はその父を流したり上手くあしらう事などがまったくできず、毎度毎度正面からすべて受け止めて傷ついて、耐え切れずに娘にぶつけてくる人であった。
私は母との間に確執があると思っているが、母は私と何でも話せるいい親子だと思いたがっている。
そのすべての元凶が父であることを今は知っている。知っていてもやはり感情的になるのは母に対してである。
父に対して感情的になることは少ない。ただ、たまに父と揉めると、母とは比べられないほどダメージを受けるので避ける部分もある。
正論だから言い返せない、ゆえにダメージが深くなるのかもしれない。父は正しいが狂っていた。

年の離れた弟が生まれて父はずいぶん丸くなったと思う。父も次男で末っ子なので弟には同調しやすいのかもしれないし、弟は上手く逃げるから両親に絡め取られないで生きていけるのかもしれない。私は駄目だ。離れていないと生きていけない。
父は長男(兄)対しては未だにどう対応していいかわからないらしく、仲は犬猿の仲だ。同じ家の中にいるのに、食事の時間をずらして用意したり、母が気を揉んでいる。まぁ、好きで気をつかってるんだろうから、惚け防止によかろうと、放置している。部外者となった私が口を出す話でもない。

いつまでも自立できない癖に無駄に偉そうな長男と、調子のよいことを言いながら飄々と生きる次男。間で家から逃げることしか考えていなかった長女(私)。
3人の子供は誰も家庭を持っていない。
みなそれぞれに理由はあるのだろうけど、「家庭の再生産」にポジティブになれないのだろう。
そういう風に子供を産ませ、育てさせ、自分の親孝行の道具にしたのが父だ。

と、ネガティブなことをたくさん数えてしまうのは、孫を見せられなかったっていう負い目・・・ベタな「親孝行」ができなかった言い訳かもしれない。
父は次男(弟)の誕生を祖父(父の父)への親孝行になった、と喜んでいた。

人生100年時代だって。あと30年は父を殺せないのか。きっと、生きてる間は私の中で父が生き続けてしまうのだろうな。
それもまたよかろう、と思う程度に年はとった。

育児イベントをキャンセルした私だが介護イベントは発生しそうな予感がする。
予感というより恐怖か。
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